三重の滝 さぬき市指定名勝
三重の滝は、地蔵川の上流(小倉)にあり、流下水量は少ないものの、落差が約52mと香川県内では有数の高さを誇り、その名の示す通り、3段の急崖を形成している。
かつてこの滝を訪れた西行法師が
「身につもる 言葉の罪も あらはれて 心すみぬる 三重の滝」
と詠んだといわれている。
その歌のように、三重に落下して、激しく岩に当たる滝水が霧と散って七彩の虹を現して滝壷に落ち、清水となって流れ出るこの滝を、昔の地域の人々は霊験あらたかなものとして崇め慕っていた。
今もさぬき市指定文化財、香川県指定自然記念物として大切に保護されている。
また、この滝壷の右手には、花崗岩の巨石(高さ約10m)が重なり、その下段中央に磨崖仏がある。
この像の作者は不明だが、天保六年の刻字がある。不動明王は大日如来の教化しにくい
衆生を救うために忿怒の姿をして、一面二臂で、右手に降魔の剣を持ち左手に羂索を持ち
、二童子を従えている仏である。