古墳名:丸井古墳(竪穴式) | 所在地:さぬき市前山2600 | |
年 代:3世紀後半 | 型 状:揆型前方後円墳 |
昭和56年に発見された香川県で最古の前方後円墳。自然地形を削って構築しており、新しい土を盛った形跡はみられない。後円部が尾根の先端部になり、形は正円でなくいびつな楕円形であり、 この地方の特徴がある。 後円部には第1石室、第2石室があり、川原石を多く使用して、内部は粘土張りで、その上に木棺を置いたと考えられる。
前方部の尾根との堀切りから供献土器の出土があり、弥生土器によく似ていて底には平面を持っている。 第2石室の露頭に近いところで「画文帯環状乳神獣鏡」が出土した。調査の結果中国「呉」で製作された可能性が強いことが判明。この古墳もそうとうひどく盗掘で荒らされており、 そのほかには柳葉式の鉄鏃など数点が出土したと調査報告されている。
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前方後円墳の形が目視できる | 石室 |
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- 画文帯環状乳神獣鏡=中国の三国時代に作られた舶載鏡で、第2石室南西角の露頭に近いところから出土。径14.2cm 。
- 供献土器壷=埋葬の祭器。森広遺蹟から出土した弥生後期の土器とよく似ている。
- 鉄鏃3点=柳葉式のもので、矢柄が残っているものもあった。
- 鉄斧、ガラス製小玉、滑石製管玉3個
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画文帯環状乳神獣鏡 | 供献土器 |